2009-03-07から1日間の記事一覧

これからの高校教育のあり方を考える(紀要掲載原稿)2

哲学的関心から近代科学は生まれた その研究の方針を立てるのに大きなヒントを与えてくれるのは、近代科学の成立に関わった科学者たちの問題意識である。 今日の高校生が楽しく学ぶことが出来る条件は、近代科学の成立時の科学の姿を再発見することによって…

これからの高校教育のあり方を考える(紀要掲載原稿)1

「高校物理教育と仮説実験授業」をこのブログで発表しましたが、その発表を高校教育研究会の紀要に掲載してもらいました。その掲載原稿を再録します。 以下掲載原稿 これからの高校教育のあり方を考える ──物理の授業に仮説実験授業を取り入れて はじめに 物…

科学は真理の塊か?――英語の教材の内容の理解のために――

U高校の英語の教材に物理学の内容を扱ったものがあった。英語科の先生からその内容について解説してくれと頼まれて、急遽書いた文章です。 科学は真理の塊か?――英語の教材の内容の理解のために―― アインシュタイン 1879年~1955年 1905年 アイ…

3学期制は,生徒の成績分布にどう影響を与えたか

次のレポートは1994年にU高校で二学期制にすべきか、三学期制にすべきかが議論されていたときに、資料として書いたものです。資料ではグラフが入っていましたが、ブログに掲載するにはどうしたらいいかわからず、やむなくグラフなしです。 [リポートの…

なぜ動物を背骨のあるなしで分類するのか

このブログにかつて掲載した「ニュートン力学は世界をどう分類しているか」の付論として書いたものの、発表しなかった未完の論文です。この部分だけでも読んでもらう価値ありと判断して掲載します。 こにに書かれている内容は千葉県の生物の先生だった延原肇…

明礬についての研究報告

板倉聖宣さんの明礬についての講演を聞いて触発されて、当時赴任していた長野県戸隠村の崖から明礬が浸みだしているのを発見。戸隠村の化石館の学芸員田辺先生の話を聞くことも出来て、感激して板倉聖宣さんに立て続けに手紙を出しました。その時出した手紙…

地球の水循環が起こる理由

1999年8月に書いた小論です。その後仮説実験授業研究会の大会で発表し、その分科会報告をこのブログにも掲載してあります。水の分子式をH2Oとしていますが、2の字を小さくすることが出来ませんでした。また累乗の小さい数字を肩に乗せる記載もできませ…

低気圧はなぜ上昇気流となるか

この小論は、勝木渥著『物理学に基づく環境の基礎理論』を読んでいる中で長年の疑問が解けたので書いた文です。ある人に話したら、昔から低気圧が上昇気流になる理由はそこにあると思っていたとごく当たり前のことを今頃気がついたのかとあきれられた感じで…

断熱膨張を考えるための問題

1999年に以下のような問題を考え、上田仮説サークルで解答を募集しました。しかし、解答してくれる人は現れませんでした。 次の問題をどう考えるか考えを聞かせていただければうれしいです。 断熱膨張を考えるための問題 1999年11月27日 [問題…

勝木渥著『物理学に基づく環境の基礎理論』の書評

物理教育学会の機関誌『物理教育』に掲載してもらった書評です。書評としてだけでなく、物理教育論ともなっていると自負しています。勝木先生はこの書評に出て来る「この本を読む秘訣は数式を読まないことにある。」というところに注目して「至言だ。」と言…

四条畷学園小学校公開授業および研究会参加記2

板倉聖宣講演 板倉講演は、教育改革の話である。 「私たちの生き方が変わらなければ教育は変わらない」 教育を何とかしようとしていろいろ研究していくと、とても教育研究の枠には収まらないことがはっきりしてきた。学問的に確かなことがはっきりしていて、…

四条畷学園小学校公開授業および研究会参加記1

1999年10月に四条畷学園小学校で開かれた仮説実験授業の研究会に参加したときの記録です。 私が初めて仮説実験授業に巡り会ったのは1973年の夏、初めて研究会に参加したのが四条畷学園小学校での仮説実験授業入門講座でした。26年ぶりに参加した…