PSSC

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 板倉聖宣さんが科学朝日に書いたアメリカの物理教育の改革運動PSSCについての論文です。PSSC批判の論文を板倉聖宣さんに書かせようとしたらしいです。しかし、板倉聖宣さんはPSSSCをかなり評価する論文を書きました。実は依頼された枚数を大幅に上回る原稿になり、結局そのまま掲載されました。そのため、大変小さい活字でギッシリ字が詰まった記事になりました。三井伸夫さんはこの論文を熟読したそうです。そのとき三井さんは板倉聖宣という人がどういう人か知らなかったそうです。それを知ったのは2004年12月18日に聞き書きに行ったときでした。そのとき三井さんは「PSSCもよく勉強した。この『科学朝日』に載ったPSSCについての論文も一生懸命勉強した。(『科学朝日』を手にとって論文の著者が板倉聖宣とあるのを見て驚いて)エー、この論文は板倉さんが書いていたのか。読んだ頃は(仮説実験授業はまだなかったし)板倉聖宣という名前も知らなかった。」と言っています。板倉聖宣さんの論文に出会って熟読したときに、かつて熟読したPSSCについての論文が板倉聖宣さんのものとは気がつかなかったということなのです。
 このPSSCの運動がアメリカで展開され、日本にもそれが注目される状況にあることから、板倉聖宣さんは国立教育研究所という文部省の直属の研究所で教育研究の自由がないと思われた環境でも、新たな研究をしていく可能性を確信したのではないかと思われます。