日本のマスコミの現状

牧衷さんの講演の一部を紹介します。
以下講演
民主党政権をマスコミは歓迎していないです。マスコミは全員自民党支持自由主義経済支持なんです。4年間くらいでは変わらない。あと15年くらいはだめです。
──マスコミは視聴率の方が大事なのではないですか。
 徹底的なイエローペーパーと個々の番組や記事ではそうです。ただその場合には売れる方向は決まっているんです。対外政策では強硬主義。要するに短絡的であればあるほどいいんです。世の中は複雑なんだから、わかりやすい話は眉につばつけた方がいいんです。もともとわかりにくいに決まっている。理屈が難しいものはわかりやすくなるはずがないんですよ。原子物理学を小学生にわかるように説明しろったって無理だというようなことがあるように、ある程度の知識を前提にものを言うジャーナリズムがなければいけないんです。それがなくなったんです。イギリスの新聞にクォリティペーパーというのとイエローペーパーというのがあります。イエローペーパーというのは夕刊スポーツ各紙みたいな新聞。クォリティ新聞というのはガーディアンとかきわめて少数の人しか読まないけれども政治的世論を形成する力を持っている新聞です。ところが日本は全部大衆紙にしちゃった。日本にはクォリティペーパーは一紙もないです。みんなイエローペーパーになって視聴率稼ぎになっている。