チョコレートは油脂


 専門学校で、《あかりと文明》をやりました。
 楽知ん研究所の親子孫版の最後のところに出てくる問題ををやりました。チョコレートは6割がステアリン酸とパルミチン酸であることを説明して、あと4割が何かという問題で、小さいチョコを配って「味わってあと4割が何かを当てなさい」と言いました。
 「これはチョコを食べるのではない。実験だ。昔の化学者は口に入れてこの物質が何かを調べていた」と言いました。班別に討論させて発表してもらいました。3人がリノール酸、8人がオレイン酸と予想しました。結果は・・・・おいしい授業でした。
  問題のヒントは融点です。パルミチン酸の融点は63℃、オレイン酸の融点は16℃、リノール酸の融点は-5℃、チョコレートは口の中、32℃~36℃で融けます。 

 結果はチョコレートの4割はオレイン酸です。多くの学生さんの予想が当たりました。このパルミチン酸とステアリン酸6割とオレイン酸4割の配合のために、口の中で融けるという絶妙のバランスになっているのです。 
 カレールウは香辛料と油を混ぜてあります。この油は何でしょうか。ルウは常温で固体です。ですから牛脂やラードのようなパルミチン酸やステアリン酸であると予想が立ちます。ルウの箱に書いてある食品成分は、・・・・牛脂とラードの混合油でした。この授業で油を見る目が少し変わったでしょうか。