common sense

牧衷さん、中原しげるさん提唱のpop philosophy。ポップアートやポップミュージックのようにpop=popularな哲学という意味です。その代表格がデール・カーネギーの『人を動かす』と『道は開ける』です。
 不登校生と絶えず接している先生と雑談したら、「彼は本当は問題を解決したくないのではないかと感じる。」という話が出ました。 今年度の目標の一つとして「生徒相談」を教員評価支援シートに書いて提出しました。私のところに相談に来る生徒もいるので生徒相談の係ではないけれど、積極的に相談に乗りたいと思っています。
 キーワードはcommon senseです。common sense は「常識」と訳されていますが、「共通感覚」と訳した方がその意味がよく伝わるように思います。「常識がない」という日本語から受けるニュアンスは、「誰でも知っているべきことを知らない。」という知識の欠如を非難している感じがあります。「common  senseに欠ける」というのは、共通感覚に欠けるということで、これでは社会の中で人と一緒に何かをやっていくことは困難です。生徒のcommon senseをいかに育成するかが重点課題だと思っています。
  ラッセルの『幸福論』の「非個人的な興味」、ウルフの『どうすれば幸福になれるか』に出てくる「共同体への貢献」、プラトンの著作に出てくるソクラテスの幸せとは何かという議論、デール・カーネギーの『道は開ける』に出てくる多くの実例、牧衷さんの言うcommon
 こうした観点が問題解決の鍵ではないかと見当をつけています。