教育課程研究協議会意見発表原稿

1997年に、県教育委員会招集の教育課程研究協議会で意見を発表したときの原稿を掲載します。今日から見て、当時の主張はどう評価したらいいでしょうか。

以下原稿

教育課程研究協議会意見発表
                       平成9年9月30日

はじめに
 毎日の授業をどうするかを考えることも大切だが、問題を大きくとらえることも大切である。このような機会に、今日の理科教育の問題点はどこにあり、どのような解決策があるかを考えてみたいと思う。

現在の教育の問題点
(略)
青年の見た自分の国像
(略)
理科の単位数
(略)
現在の理科教育の問題点
 理科嫌い、理科離れ
 創造性の養成が不十分
 環境問題への対応が不十分
科学技術に無知な人を生み出している。

現行指導要領について
 受験対応型・高度経済成長対応型の理科教育の限界
 環境問題 課題研究重視の流れ
 意欲の重視

問題点の解決策
 これまでの理科教育の常識を問い直し、時代の要請・社会の要請に応えうる理科教育のあり方を探っていかなければならない。

1.楽しい授業をする。
 ①これまでの教材の歴史の検討と再構成の必要性
   そのためには、生徒がよく考え、実験によって自分の考えを確か  めていくことが出来る授業を組み立てていく必要があろう。
②これまでの体系以外からの自然への探求をしていくような授業を考  えていってもいいのではないか。
  例 水の科学
水の物理的、化学的特性、水の果たす生物・生態系への役割、     水循環の持つ意味、水惑星地球の特異な点、環境と水
③課題研究 探求活動の工夫の実践交流
  探求活動・課題研究の例
   重心を求める問題を作るという問題
   衝突の問題を作るという問題
   科学史上の論文を読ませ、その科学史的な意義を小論文の形でま    とめさせる。
   手作り分光器を用いて、蛍光灯の中にあるガスを調べる。

2.環境教育の積極的推進
自然科学的な正確な知識を与え、問題解決について考える力をつけ  る必要がある。

3.理科クラブの育成
 環境問題など、地域の問題を取り上げて研究して行くべき課題は多  い。
  生徒とともに課題を解決していく場面がほしい。

4.学校と地域のつながりを強化していく。
  ダイオキシン問題などで理科の教師が地域で学習会をする場面が出  てきている。(ダイオキシンの検出法の研究)
  地域とともに学ぶ活動を組織していく。
   サイエンスシアター
   わくわく科学教室
   青少年のための科学の祭典など
   科学館の建設とブレインの不足
講演会 学外講師の積極的活用
体験講座の活用(筑波大学菅平実験センターの活用)
巡検 見学などの授業への組み込み

5.教員の研修の必要性
  退職した教員の財産を受け継ぐ
  教材を歴史的に検討し直す。
  研究したこと、授業でやっていることの交流を活発化する。
   公開授業 研究会 サークル
教科会を教材研究の場にする。