最初の授業

U高校に転勤しました。今日、4月8日は初めての授業。2年生の物理です。MNさんからもらった《見れども見えず》をやりました。予想分布は昨年度のNK高校とまったく同じ。最初の講座で手を挙げる数が1名合わずに、合うまでやったら、以後はすべて全員が挙手してくれました。最初にその習慣をつけてしまうといいということは、今年からIK高校に転勤したKHさんから聞きました。やってみてその通り。いい授業をするには人の授業のいいところをどんどん取り入れることが大切ということを再確認しました。昨年度は3年生の物理Ⅱ、今年は2年生の物理Ⅰなので、昨年度の教材研究の成果はほとんど使えません。また一から勉強です。
今年は津波のDVDが入手できそうなので、それを使った授業もしたいと思います。また放射線シーベルトの授業案ができて発送してくれるらしいので、それも早い時期にやろうと思います。
津波の研究は長岡半太郎がやっていて、波の速さがv=√ghということを論文にかいています。gは重力加速度、hは海の深さです。沖の深いところでは波は速く、浅いところに進んでくるにつれて遅くなり波長が短くなり、振幅(波の高さ)が大きくなるということは長岡半太郎が初めて明らかにしたことだったそうです。この論文により津波という日本語が国際共通語になったのです。長岡半太郎のこの論文の主張で一番大切なところはどこでしょうか。それは津波が物理学的に解明できる現象だということです。超自然的な存在が起こしたものだったり(天罰だったり)、人間が意図的に起こしたりしたものでないことを確定したのです。という話を最初の授業で話しました。長岡の論文の紹介は板倉聖宣著『長岡半太郎伝』に出ています。原論文を探し出して読んでみたいと思っています。板倉さんの『長岡半太郎伝』は2種類あって、この論文について詳しく紹介しているのは分厚い方の本です。