物理学史研究2

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板倉聖宣さんは『物理学史研究』1の編集後記で継続出版のためにさらに1万円くらいの資金が必要であるとして、さらなるカンパを呼びかけています。さて、『物理学史研究』2が発行されたのですからカンパが集まったのだということがわかります。さて、ここで予想問題です。
[問題1]『物理学史研究』1は1858年5月に発行されています。『物理学史研究』2はいつ発行されたのでしょうか。

予想
  ア 7月(2ヶ月後 すなわち隔月出版)
  イ 8月(3ヶ月後 すなわち季刊)
  ウ もっとあと(不定期刊)
  エ その他
予想を立ててから、次の実験の結果を読みましょう。

実験の結果
 『物理学史研究』第2号は1958年10月に発行されています。5ヶ月後です。

[問題2]『物理学史研究』1の編集後記で続けて発行するためにはさらに1万円が必要として板倉聖宣さんはカンパを呼びかけています。『物理学史研究』2の編集後記には集まったカンパ金額が書かれています。さて、その集まった金額はどのくらいだったのでしょうか。
予想
  ア 1万円くらい
  イ 2万円くらい
  ウ もっと
 予想を立ててから実験結果を読んでみましょう。

実験の結果
 編集後記によればさらに6100円が集まったそうです。1号と2号のトータルとして25600円です。カンパのペースは落ちていますが第2号をなんとか発行できる程度には集まったということなのでしょう。

 第2号は板倉聖宣さんの「インピーダス理論の成り立ち」という訳編、「静力学・静水力学と重さ・軽さおよび力の概念の成り立ち」という訳編が掲載されています。インピーダス理論にはストラトン、ヒッパルコス、ピロポノス、ビュリダン、オレム、ステフィン、ケプラーなどの理論の翻訳が掲載されています。静力学・・にはアリストレス、アルキメデス、ヘロンなどが掲載されています。仮説実験授業の原点ともいうべき論文です。重さと軽さなどは仮説実験授業成立前夜に提唱した問題そのものです。
 さて、第1号で原稿掲載したかったけれども原稿が間に合わなかったという坂田昌一、田村松平、菅井準一の原稿は第2号に掲載されたでしょうか。
 掲載されていませんでした。
次号第3号はいつ発行されたのでしょうか。それは次回に掲載します。