ぼくらはガリレオ

 このブログに訪問してもらっている人がたくさんいるのにブログ更新を長いことしてなくて申し訳ありませんでした。
 板倉聖宣著『ぼくらはガリレオ』が岩波現代文庫で出ていることを書店で発見し早速買いました。1972年に岩波科学の本として出版されていたものの復刊です。かつて熟読した本です。帯に「科学教育を変えた仮説実験授業の基本書」とあり、ちょっと違和感を感じました。『たのしい授業』2月号でこの帯の表現を「いきすぎ」と指摘。この本には仮説実験授業は出てきません。
 こんな厚い(?)本は今の忙しい自分には読めそうもないが、「現代文庫版にあたって」という板倉さんの文章だけをとりあえず読んでみようと思い、読んでみると、最初から読みたくなってしまいました。はしがきを読んでみると改めてすばらしい内容であることに驚きました。本文も本当にすばらしい。読み始めたらやめられなくなりました。
 かつて、U高校に勤務していたとき、最初に出会った生徒に「中学生の時この本を読んだ」という生徒がいて、仮説実験授業の大ファンになってくれました。
 今の教育現場はセンター入試の点数をいかに上げるかに振り回されているように感じます。センター入試は無視できないというのはしかたがないとしても、今必要な教育はそれではないと思います。『ぼくらはガリレオ』が小学生、中学生、高校生に愛読されて、科学が好きな子供が多くなって事態が変わっていってほしいと思います。。
 久々に読み直した『ぼくらはガリレオ』を多くの人に勧めたいと思います。「課題研究」などもこういう本を読んでいるといろいろテーマが浮かんでくると思います。