構造改革と修正主義

政治学の要諦はご都合主義にある。昨日まで主張していたことでも,情勢が変われば簡単に反対の主張をするようになる。これが出来なければ政治は出来ない。これは一貫していないと言う人がいるかもしれないが,一貫していないことがいいのである。

◆修正主義とは体系を捨てることである。これが構造改革である。僕はこれを構造改良と言った。グラムシを担いだ人たちは構造改革を体系化しようとした。これはナンセンス。

◆何でもいいから出来ることからやろうというのではだめだ。出来ることの中から最も他への影響が大きく社会をよくすることに役立つことからやろうと言うことなのである。仮説実験授業の研究のしかたはまさにこれである。教えるべきことがあってそれをどう教えるかという考え方をせずに,教えることが出来ることからやろうというのだから,修正主義である。

◆体系的でなく,修正主義,ご都合主義,実験主義で行く。「間違いを認めても人格が傷つかない」というのが科学である。科学の立場に立てば修正主義になる。

◆「修正主義がいけない」という考えがどうして生じたのか。ベルンシュタインがいいのである。

◆誰もついて来ないことが読めないような者は組合の指導者をやってはいけない。運動の指導者が風の読み方が実に下手だ。