岡谷の蚕業博物館に行きました。以前2回行ったことがあります。しかし、蚕業博物館は以前と別の場所に新しく建てられたものです。展示もすっかり変わっていました。夕方4時過ぎだったので、繭から糸をとる実演は見ることができませんでした。諏訪式キカイが展示してありました。牧衷さんの「ある技術の生い立ち」という映画で紹介されていたものです。
工女の人口が
岡谷市の人口の半分を占めていたこと、工女の娯楽施設として映画館、劇場などがあったこと、暮れやお盆に帰省する工女が自分の家へのお土産を持って汽車に乗り込もうとしているところの写真、など、一つの産業の興隆により、その裾野が広がっていくようすがよくわかりました。また、岡谷に製糸工場がいくつもできることで、成立した新たな産業がありました。
女工たちは寄宿舎に入っていて、大量の味噌が必要になったので、味噌工場がいくつもできることになったのです。実際今も町のあちこちに味噌工場がありました。それまでは味噌は各家庭でそれぞれつくるものだったのが、それでは足りなくなったのです。